沖野研TOP > 大学院入学希望者へ > 進学等に関するFAQ


研究室見学の際などによく聞かれる質問について回答します。



どうすれば沖野研に入れますか?
沖野研究室では,大学院は電気電子系のライフエンジニアリングコースと電気電子コース,学部は学内電気電子工学科の学生を受け入れています。大学院から沖野研に入るには,工学院の電気電子系を受験して下さい。電気電子系の入試問題は,数学,電磁気と,電気回路または量子力学・物性基礎です。なので,電気や物理系を専門とする学生なら,問題なく入試に対応できると思います。入試さえ突破できれば,材料,化学,生物など,他の専門の学生も大歓迎です。学内の卒研生は,電気電子工学科から受け入れています。

沖野研ではどんなことを勉強するのですか?
研究テーマによって違いはありますが,プラズマ工学,分光学,分析化学,光学,電気・電子回路,計測工学,表面分析,化学,物理学,細菌学,細胞学,生物学,医歯工学,表面処理などについて勉強します。
でも,本当に勉強してほしいのはプラズマではありません。先入観にとらわれない柔軟なものの見方,論理的な考え方,仲間との共同作業,仕事に対する責任感,外部の人との協力,成果や考えを相手に伝える方法,世界最先端と自分の距離感,自分の限界を決めないことなどです。


プラズマについて,興味はあるのですが全く知識がありません。だいじょうぶでしょうか?
プラズマはハイブリッド(Hybrid;混成,雑種)な学問ですから,現在全く知識のない人でも今までの専門を活かした研究ができるはずです。例えば,プラズマトーチにガスを流し(流体力学),トーチの周りに高周波を印加(電気,電子)してプラズマを生成します。そのプラズマの温度や密度(プラズマ工学,原子・分子過程)の測定のために分光測定(分光学,光学,量子力学,計測学)をします。そして,このプラズマ中に分析試料(環境,バイオ)を導入して発光・質量分析(分析化学,電磁気学,真空,電気回路,データ処理)を行います。実際に,これまでの学生のほとんどは学部でプラズマ以外の研究をしていた人達です。さらに言えば,我々の持たない知識のある,異分野の学生の入学を歓迎します。

学会発表はできますか?
これからの技術者・研究者にとって,自分の研究成果をきちんと整理し,他人にわかりやすくプレゼンテーションする事は大変重要な技術の1つです。学会発表は,発表のための研究,発表準備(予稿,スライド,ポスターの製作),当日のプレゼンテーション,質疑応答,他の研究者との議論などを通して大変貴重な経験と勉強になります。国際会議なら,なおさらです。沖野研では修士課程は年1回以上(修了までに海外1回以上),博士課程では年3回以上(修了までに海外3回以上)の発表を推奨しています。学会発表のための旅費や滞在費は基本的には研究費から支給されます。
また,沖野研究室では多数の学会等の開催協力を行っていますし,訪問者も多いので,日本や世界の最先端研究者と直接接する機会がたくさんあります。活動の一部は
Photo Galleryからご覧頂く事ができます。世界最先端は意外に身近です。

留学はできますか?
博士課程学生には,海外での発表,留学等への各種サポートがあります。沖野研の博士課程学生の短期を含むこれまでの留学先は,Drexel Univ.(PA, USA),BAM Berlin(Germany), Indiana Univ.(IN, USA), Univ. of Munster(Germany), Linkoepings Univ.(Sweden)などですです。最先端の一流研究室への留学を推奨しています。

研究テーマはどうやって決めるのですか?
基本的には研究室が取り組んでいる課題の中から好きなものを選んで頂きます。また,スタッフと本人の能力,研究費,研究の方向性等の許すかぎりにおいては,テーマの持ち込みや新規テーマの立ち上げも可能です。

研究の進め方等について教えて下さい。
沖野研究室では,一人もしくは数名で一つの研究テーマを担当します。そのため,自分の意見やアイデアが研究に活かされるチャンスは大きいと言えます。多くの場合は,新しいアイデア--装置の設計--製作--基本特性の測定・評価--応用--装置の改良--(実用化) といったサイクルで研究が行われます。我々の研究室ではこのサイクルが比較的短いので,修士課程の2年間でも一通りを経験できる可能性があります。多人数で行う,大きなプロジェクト研究にじっくり取り組みたい人には向いておらず,一人もしくは少人数で装置の設計・製作,計測,シミュレーション,応用など,いろいろやってみたい人に向いていると思います。ただし,一人ずつの責任は重くなります。また,国内外の,他大学,各種研究機関,企業等との共同研究も極めて多く,産業との直接的な関わりが多いのも特徴です。実験・計測・設計・工作・データ処理の基礎や,結果の報告・プレゼンテーションなど,社会に出たあとに実践的に使える技能や技術が多く学べます。

夏休みはありますか?
講義のない期間も研究は休みではないため,基本的に長期の夏・冬・春休みはありません。ただし,事前に申告すれば,帰省や旅行はもちろん可能です。

どんなところに就職できますか?
学士・修士課程での研究テーマや所属研究室と就職先にはほとんど相関がないように感じられます。下にも書くように,博士課程修了者の就職も全く問題ありません。

アルバイトはしてもいいですか?
アルバイトを禁止している研究室もあるようですが,大学院生にもなって,あまり親に負担をかけるのもどうかと思うので,沖野研究室では生活のためのアルバイトを認めています。最低限,飲み代とデート代ぐらいは自分で稼ぎましょう。

下宿する場合,どこに住めばいいですか?

沖野研究室はすずかけ台キャンパス(東急田園都市線すずかけ台)にあるため,多くの下宿生は田園都市線沿線に住んでいます。2年間までは青葉台にある学寮(男子のみ)に格安料金で住むことも可能です。

博士課程について教えて下さい。
将来,大学や研究所等で研究を続けたい人はもとより,今後は企業の研究者にとっても博士の学位は重要なものとなってくるはずです。特に,海外で活躍したいと考えている人にとっては,必須の資格だといえます。
博士課程学生には,留学のほか,研究,海外での発表等への各種サポートがあります。また,平成20年4月以降入学者の全員について,学費相当を東京工業大学が負担する制度が実施されています。

博士課程からの入学は可能でしょうか?
博士課程から大学や研究室を移動するのはなかなか難しい事ですが,熱意と気合いさえあれば十分可能です。沖野准教授も博士課程から東工大に移ってきましたが,3年間で博士の学位を取る事ができました。移籍後,2年間で博士の学位を取得した学生もいます。

博士を取っても就職ができないと聞きましたが,大丈夫ですか?
一般的にはそんな話をよく聞きますが,沖野研では各種の産業につながる実践的な研究を行っていますので,博士を修了してもたくさんの就職先があります。共同研究中の企業や研究所もたくさんあります。海外留学への扉も開かれています。ベンチャーを起業する事もできるかもしれません。就職については全く心配しなくても大丈夫です。ただし,大学等のアカデミックへの就職は空き自体が少ないため,実力や業績にかかわりなく,なかなか厳しくなっています。でも,もちろん不可能ではありません。

社会人大学院プログラムについて教えて下さい。
沖野研究室では,企業・公的研究機関・官公庁に在籍しながら博士号取得をめざす,社会人大学院生を受け入れています。これは,会社で仕事をしながら大学で研究を行い,博士の学位取得をめざすものです。社会人大学院では,カリキュラムの工夫や在学年限の短縮など,社会人としての制約に配慮した柔軟な履修形態を提供しています。共同研究と並列の社会人博士も歓迎しています。修士の学位を持たない人も事前審査を受ければ入学が許可される場合がありますので,ご相談下さい。

日本学生支援機構の奨学金返還免除について教えて下さい。
日本学生支援機構(旧日本育英会)には,優秀な学生(修士,博士の両方)に対する奨学金返還免除の制度があります。沖野研では,第一種受給者の多くが全額もしくは半額免除に採択されていますので,がんばって研究すればチャンスは十分にあります。沖野研への進学決定者は第一種に申請する事をおすすめします。興味のある人は沖野准教授にお尋ね下さい。

博士課程の奨学金等について教えて下さい。
博士課程の学生には,日本学生支援機構(月額122,000円)などの各種奨学金の他,大学によるリサーチアシスタント(RA)など,修士課程よりかなり豊富な資金サポートがあります。これらは年々拡充される傾向にあります。また,日本学術振興会特別研究員(DC1,2: 月額200,000円, PD: 月額362,000円)となるチャンスがあり,沖野研では多数の採択実績があります。さらに,博士課程の学費相当を東京工業大学が負担する制度を実施していますので,実質的に学費は無料です。

大学院に合格後,入学までに何かしておくべきことはありますか?
卒業研究など,現在自分がするべきことをがんばって行ってください。あらかじめプラズマ等について勉強しておく必要はありませんが,自分の専門分野をしっかりと学び,英語論文をきちんと読めるようにしておいてください。

沖野研は研究が大変だと聞きましたが本当ですか?
間違ってはいないと思います。ゆるく過ごしてなんとなく大学院を修了するのではなく,大学院修了後に社会で十分に活躍できる様々な力をつけることを望む人に入学して欲しいと考えています。

個人での研究室訪問を強く推奨している意味を教えて下さい。
顔つなぎをしておけとか,挨拶しておけという意味ではありません。当研究室の研究内容や活動方針を十分に理解してもらい,教員や先輩との相性や研究室の雰囲気なども見てもらうのが目的です。その結果,ここだと思ったら,ぜひ受験して下さい。同じ意味で,メールによる受験相談も受け付けていますので,納得するまでいろいろ質問して下さい。沖野准教授まで,お気軽に。

沖野研究室の特徴や方針(基本ポリシー)を教えて下さい。

1. オリジナルの研究を大切にする
 誰かのあとを追いかける研究はしません。あくまでも過去の研究成果を調査するために他人の論文を読み,新しいアイデアによってオリジナルの研究を実施します。新しい研究分野を作るのが目標です。たくさんの研究者が追いかけてくれ,たくさんの企業から反響があるといいですね。
2. 研究成果を活用してもらいたい
 たくさんの論文を書く事を目的とした研究はしません。研究成果は近未来の,環境,医療,新素材,製造技術など,誰かの役に立てる事を目標にしています。ただし,企業のように今すぐに役立つ応用研究だけをするわけではありませんし,いつまでも使われないような超未来指向の研究もしませんし,興味だけを追求する研究もしません。ScienceとTechnologyをうまくミックスして,新しい概念,アイデア,装置などを世界に発信するのが沖野研の理想です。また,科学者コミュニティに閉じこもるのではなく,東工大らしく日本の産業や国民生活に貢献したいと考えています。
3. 研究室の全員で考える
 
沖野研では,実験や考察の結果はメールで報告します。その際,基本的にそのメールは研究室の全員に送付する,Open Mail Systemを実施しています。一人の結果は常に全員で共有し,アイデアを出し合う事で効果的に研究を推進します。隣の席に座っている人が何をしているのかよくわからない,ということはありません。他の人の研究発表もできるのが理想です。また,新しい研究を始めるときや特許を申請する際には全員にアイデアを公募しますので,採用されれば発案者や発明者になれます。
4. 学生にチャンスを
 
沖野研では,様々な勉強をしたり最先端の研究をするのはもちろん,国内外の一流の研究者と交流する,様々な企業と共同研究をする,国内外で研究発表をする,海外の超一流研究室に留学する,研究以外の活動も支援する,などのチャンスを与えられるように,スタッフは環境や資金などの面で常に努力しています。ぜひこのチャンスを有効に利用して下さい。
5. 若い人を育てたい
 
沖野研には,一年中,たくさんの訪問者や見学者が訪れます。見学の説明は大学院生が行います。説明しながら得るものがたくさんあるからです。見学者の中でも特に,小学校,中学校,高校,高専などの若手を重要と考え,ボランティア活動にも協力しています。プラズマは理解できなくても,大学はすごい,研究っておもしろそう,大学院に入りたい,などと感じてもらえれば,間接的・無意識的に未来の科学者や科学好きな人を育てる事ができると考えています。研究室のメンバーは,ぜひ協力して下さい。

 沖野准教授から受験生へのメッセージ

 沖野研究室では,勉強はできなくてもいろんなものに興味を持ち,いろいろやってみようという好奇心のある人,冒険心のある人,向上心のある人を歓迎します。特に,博士課程への進学希望者を歓迎します。やる気のある人にはたくさんの様々なチャンスを与えます。博士課程まで進学したとしても,大学院生活は人生の中では長いものではありません。でも,あなたにとって大きく成長できる最後の機会かもしれません。他の人の2倍研究し,2倍の経験をし,4倍以上成長して下さい。(決して大げさではありません)
 さらに,どうしても留学したい,弁理士や弁護士やMOT等の資格を取得したい,打ち込んでいる音楽やスポーツ等と研究を両立したい,短期間で博士の学位を取得したい,将来は海外で活躍したい,すごい研究者や技術者になりたい,自分で会社を起業したい,実は政治家やジャーナリストになりたい,などの野望を持った人を応援します(うまくいくかまでは保証できませんが)。少しぐらい勉強ができても,無事に修士を修了して有名企業に就職できればいいやという人は歓迎しませんし,入学しても活発な活動についてこれないと思います。
 まずは一人で見学にお越し下さい。沖野准教授や先輩の学生といろいろ話をして,これだと思ったらぜひ研究室のメンバーになって下さい。ご希望の方は沖野准教授にメールを送り,日時を予約して下さい。3年生以下や,既卒者も歓迎します。訪問をお待ちしています。


 質問や見学の予約は電子メールで沖野准教授までお気軽に(aokino @ es.titech.ac.jp)

 注意:これらは沖野研究室にのみ適用されるものです。同じ大学や系,コースでも,研究の方向性,教育方針,考え方はそれぞれの研究室で全く違いますので,他の研究室についてはそれぞれの教員に個別に尋ねて下さい。